埒外の世界 part04




想が夕食の準備ができたと呼びに来た。 食堂の方からはいい匂いが漂っている。 あなたたちは食堂に集まると、まだ来ていないのは先ほどの青年と木賀代だけのようだ。 しばらくするとオードブルが運ばれてくる。
たぶん廻が運んでるんだけど、碧っちも運んでる?
碧っちも運んでます。
その途中、想が
「父さんと本条さんがまだ来ないね」
と少し不満げに言います。
さっきの青年も、そろそろ食堂に来て
おかしくないくらいには時間が経ってますね。
「じゃあ僕呼びにいって来るよー」
「俺は木賀さんを呼びに行ってきます」
第一発見者になりそう。
「どうせすぐ来るだろうし、
 今のうちに準備進めよっか」
「僕たちも手伝いますよ」
「ありがとうございます。廻と一緒に
 テーブルに並べていただけると助かります」
「私は父さんに頼まれていたワインを、
 ワインセラーから取ってきますね」
ワインセラーはワインセラー用の離れにあります。
地下とかじゃないんだ。
外散策してたからその存在と場所を知ってていい?
いいですよ。
散策した意味があった。




想がワインセラーへ行った頃、
では呼びに行った人たちの処理しようか。
客室1と書斎、どちらもノックしても
反応がありません。
「木賀さん、入りますよ」
といってドア開けたい。
鍵がかかっていて開きません。
もっと強くドンドンドンって扉を叩きたい。
反応はありません。
<聞き耳>で物音がするか聞きたい。
いいですよ。
<聞き耳>

砂波一晴 65>66×
くっそー70振っておけばよかった。
僕もノックもう少しするけど出ない?
反応はありません。
では突然、耳を劈くような悲鳴が響き渡ります。
やだーー!!
その声の主は間違いなく木賀家の長女、想である。
叫びのすぐ後、何かが爆ぜるような音が続く。
その音って家全体に聞こえてる?
聞こえてます。
廻は青ざめた顔ですぐさまキッチンの方へ向かい、
勝手口から外へと飛び出していく。
僕はダッシュで食堂に向かって
「あれ!? 想姉ちゃんここにいないの!?」
って言います。そのときって食堂に残ってる人いる?
僕はいない。千奈はどうしよう?
ついてこいって指示ださなければ、
千奈は食堂でオロオロしてます。
1人残すのはまずいか、連れていく。
じゃあ全員外に出るのかな。わかりました。
館の外に出たあなた達は立ち尽くす廻を見ることになる。 そしてあなた達も彼女と同じく、目の前の光景に立ち尽くしてしまうことだろう。 木賀代自慢の、趣のあるワインセラーが、橙色の炎に包まれて闇の中に浮かび上がっている。
「こんなの嘘だ! ねーちゃん……ねーちゃん!!
 返事してよ!! ねぇ!!」
と廻は呟き、そして煌々と燃え上がる火の手に
向かって駆けだしていく。
え!? 止めます止めます止めます!!
DEXDEXDEX!! 対抗ロール!!
廻は真っ先に飛び出していったので間に合いません。
「廻姉ちゃん!!」
廻は制止も聞かなければ、止めようとする探索者達の手もすり抜けて、ワインセラーへと向かう。
あなた達は目撃する。ワインセラーへと駆ける、木賀廻。 彼女の向かう先、熱と光を惜しげもなく放つ爆炎。そこに至るまでに敷き詰められた、深い夜の闇。 その夜の闇が、流動を始める。

闇はねじれ、混ざり、生き物のように蠢き始める。 やがて粘着質な闇が、形を取り始める。無数の眼球だった。 空間に剥き出しにされた、真っ赤に充血した幾多の眼球。 同時に、赤々とした不気味な、それでいてどこか妖艶な唇が、目玉の合間を縫うようにして生み出される。 唇はぐちゃりと、汚らしい笑みを浮かべる。口の中には、黄ばんだ、不揃いな歯がズラリと並んでいた。 タールのようになった漆黒の闇を基盤にして、そこに無数の目と口を張り付けたような異形の化け物が、ここに現出していた。
夜の闇から湧きだした、悪夢のような存在を
目撃したあなた達はSANチェックです。
やばそう。
廻と千奈のSANチェックは
碧くんとバーナビーが振ってください。
<SANチェック>

砂波一晴 60>95×
二西碧 70>89×
バーナビー 62>47
今井千奈 50>27
木賀廻 60>46
成功1d6、失敗は1d20です。
20!?
<SAN値減少量>

砂波一晴  1d20→3
二西碧   1d20→7
バーナビー 1d6 →6
今井千奈  1d6 →1
木賀廻   1d6 →4
<現在SAN値>

砂波一晴  60→57
二西碧   70→63
バーナビー 62→56
今井千奈  50→49
木賀廻   60→56
さすが千奈だ。動じてねぇ。
廻姉ちゃんも5以上減ってないからまあ……。
一度に5以上減った人は一時的狂気の判定しようか。
<アイデア/一時的狂気>

二西碧   55>11○
バーナビー 75>11○
<一時的狂気の種類>

二西碧  1d10→9奇妙なものを食べたがる
バーナビー 1d10→8反響動作あるいは反響言語
俺、炎に走って行ったりしないよな?
一番近くにいる千奈と同じことしてください。
千奈は動じてないから大丈夫だな。
強い。
食べたがるってどうしよう。
碧くんはこっちで考えがあるので少々お待ちを。
時間は振る?
今回はいいや。
この一連のイベントが終わるまでってことで。
闇そのもののような化け物は駆け寄ってきた木賀廻を濁流のような体で飲み込んでしまう。 廻は必死にもがくが、もがけばもがくほど、その体は闇に飲み込まれていく。 彼女の恐怖心と嫌悪感に塗れた顔が闇の中へと埋没する。 残る半身も、今にも飲み込まれてしまいそうな状態である。
僕助けに行ける?
いいよ。
俺も助けたい。
足でも手でもまあ、引っ張れる場所は2箇所くらい
あるだろうから2人までならいいですよ。
どういう処理になる?
代表者にダイスを振ってもらうことになるかな。
今回は廻も含めた3人のSTRで対抗ロールです。
2人はSTRいくつ?
14。
12。
2人足すと26? じゃあ自動成功だ。
いえーい!! 高くてよかったSTR。
さっき発狂した2人。<狂人の洞察力>しましょうか。
そうそれ! 期待してた!*1
<狂人の洞察力>ってなんだっけ?
発狂した人が<アイデア>に失敗すれば、
狂気の本質を見抜くことができるってルールがある。
<狂人の洞察力>

二西碧   55<58○
バーナビー 75<94○
バーナビーさんは、この化け物が光を嫌っていて、
炎上するワインセラーの光から逃れようとしている
ところに遭遇したんだろうと思います。
碧くんは、廻を引き抜いたときに、この化け物の力がこんなに弱いはずが無いと感じます。
他にもう1人飲み込まれていて、
そいつを押さえつけるために力が
分散されているのだろうと見抜きます。
も、もう1人いる!?
ではあなたたちは廻を救出して
館に逃げ帰ることができました。
碧くん、狂気の処理をしましょう。
あなたは廻の身体に怪物の欠片のようなものが
付着しているのを見つけ、
それを食べたいと思ってしまいます。
た、たべたーい! 食べます。
ヌチャッした感触と共におぞましい味がします。
SANチェック1/1d2です。
おえー……。
<SANチェック>

二西碧 62>28○
<現在SAN値>

二西碧 63→62
ワインセラーってまだ燃えてるの?
消したいんだけど。
消防車レベルの設備が必要ですね。
ワインが多量のアルコールを
含んでいるので大炎上です。
炎の柱みたいな感じかな?
「助けてくださってありがとうございます」
「ゆっくり休んでください」
廻は死の恐怖を感じたので追加のSANチェックを
しましょう。1/1d4です。
<SANチェック>

木賀廻 56>66×
<SAN値減少量>

木賀廻 1d4→1
<現在SAN値>

木賀廻 56→55
食堂に戻ると千奈がようやく状況を飲み込めたのか
慌て始めます。
「け、警察か消防に電話しませんか!?」
「そうですね」
では、千奈が警察に通報しました。
僕はまだ発狂中?
もう治っていいよ。
はぁ、なんて物を食べてたんだ……。
廻姉ちゃんが『こんなの嘘だ!』って言って、
そのあと炎の中に突っ込んでいこうとしてたけど、
何か心当たりがあったりするの?
あれは単純に
『こんな嘘みたいなこと信じられない!』
って意味です。
ああそういう感じか。
突っ込んでいったのは想姉ちゃんが
中にいると思ってだよね?
そうです。
情報共有とかする?
じゃあさっき<狂人の洞察力>で気づいたこと言うね。





*1part00でINTが低いほうがいいと言ったのはこれがあるから。碧くんのプレイヤーは感づいていた。